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復刻版:ヒマラヤのお正月

突然ですが、私には17歳の息子もいます:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

長男は高知で出産したので、しばらくは日本の暮らしでした。

ところが、健康に生まれた赤ちゃんだったのに、みるみるうちにアトピーになり、

たまたま知ったステロイド治療の恐ろしさに、自然療法を模索してました。

アトピーの原因の最たるは「環境」、空気と水です。

あれこれ気をつけて、温泉水や深層水を使ったり、信州の温泉場に湯治に行ったり、

毎日が涙涙の闘病生活。

私達夫婦が出会ったヒマラヤの山村には温泉があって、
思い切ってそこで湯治をしようと、

アトピー性皮膚炎のひどかった生後8ヶ月の息子を連れて行きました。

大正解でした。

魔法でも見るように、あっというまにどろどろの膿みだらけの皮膚が治っていくのですよ。

タイのきれいな海でもそうでした。

日本に戻ると再発するのです。重度のアトピーでした(涙)

家族でバックパッカーになっちゃたのも、思い起こせばアトピーを薬なしで治したい一心からでした。

あ、今はアトピー治ってますよ~(愛は奇跡)

なので、息子は0歳から毎年インドを行ったり来たりしてました。

2~3歳くらいの時かなぁ、ヒマラヤ山村のいつも滞在している農家のお家で、

冬を越えてみることに。

羊の放牧とリンゴと麦の生産が主な小さな村の毎日は、
独特の農閑期カレンダーで進んでいます。

きっと、太陰暦に近い。いわゆるグレゴリオ暦の正月はヒマラヤのヒンドゥ教徒にはあまり関係なさそうでした。

(マヤカレンダーもそですよね~。グレゴリオ暦ってやっぱ無理あるよなと思います。はい)

風光明媚な避暑の観光地としても有名な地区なので、冬以外は国内外の観光客でにぎわっているのですが、

越冬シーズンになると、現地人のみの昔ながらの静かな生活に戻ります。

そのシャンティ(静寂・安らぎ・平和という意味のサンスクリット語)さと言ったら!!

しばし、思い出し泣き。。(ノ_-。)

これが、人のあるべき営みなんだな~と、しみじみ思いました。

私達は大きな古い農家の一部屋を借りて毎年長期滞在していました。

1階にはなんと、牛小屋。

2階は大家さん一家。

私達は眺めのいい1階の離れの様なところに住んでました。

朝起きて、タンドール(簡易な薪ストーブ)に火を入れて暖をとる。

早朝絞りたてのミルクが届き(どこの誰の牛かわかる)、チャイを煎れる。

アトピー不思議話ですが、息子は日本の病院検査で牛関係のアレルギーと言われてました。

牛由来のものはどんなものでも

なのに。

ヒマラヤ湯治で良くなってきたので試しに現地のミルク飲ませてみたら、
変化なし。健康

それで調子こいて帰国し、日本で牛由来のものが少しでも入っている食品を食べると

あっという間にアトピーがひどくなる有様でした

こわいよ、にっぽん。

あ、また話がズレた。

息子を温泉連れて行ったり、薪を割ったり、夕食の豆を選別したりしているうちに

もう夕暮れ。(夜を過ごす為に昼動く。)

晩ご飯は、タンドールに薪を入れ暖をとりつつ調理。
おかげでストーブに薪をくべるのが上手くなりました(生活かかっとるけんね)

電気もあるやなしやの無計画停電なので、ろうそくの灯りで大きな影絵を作って息子と遊んだり。

シンプルで、ある意味この上なく豊かな暮らしがそこにはありました。

冬を無事に越す為にあらゆる準備をする山の暮らしは、
春から秋まで農閑期カレンダーに添って

作物が育てられ収穫され、冬の為に備蓄されます。

無駄のない、自然とともにある先人の知恵を引き継いで営まれているヒマラヤの日常は、

バブル絶頂の日本から来た私には、暮らしが織りなす全てが美しかった。

そして、雪が降り積もって別世界になったある日、
大家さんの庭に見事なヤギが。。。

お正月用のごちそうになるのだと言う。

日頃は完全ベジタリアンの彼等は、お正月はお祝いで山の精霊の強さと生命力を、
ヤギから頂く。

大家さんはカーストも高く、裕福だったのでそれは立派なヤギでした。

そして、お正月だけに特別に出てくるスイーツ。。。

きびだんごのようなものに(もちろん自家製)にジャングル・ハニーと呼ばれる、

ヒマラヤの蜂蜜をこれでもか~~と贅沢にかけていただく。

なんていうのか、もの食べて初めて泣いた。

感極まったです。

贅沢さの本当の意味。

豊かである事の真の価値。

厳かで、伝統が生きていて、とてもとても静かなお正月の祝いの席に招かれたのは、

私の人生で最も忘れられないお正月です。

テレビも、にぎやかな音楽もカウントダウンもご挨拶回りもないけれど、

夜空は満点の星がきらめき、家の中では薪の炎が揺らめき、蓄えた食材に安堵を感じ、

家族と共に雪解けの春を待つのは、厳しい自然の中で命を繋いできた、

私達人間の元々の姿に戻ったようで幸せでした。

きっと日本も、昔はこんなだったんだろう。

今年の1月23日は2012年最初の新月で、旧正月です。

新月のお願いごとと一緒に、日本の本当の新年をお祝いしてみませんか。

心静かに。

美しい国にっぽんが、永遠である事を祈って