復刻版:わかるまでカルマ(シバ・リンガム編)

タイトルのシバリンガムとは、ヒンドゥの最高神の一柱

創造と破壊の神シバ神のご神体、男性の象徴こと、

男根のことでございます


生命力の源、森羅万象の祖でございます。

なんせ、ヒマラヤの神様。

ヒマラヤ水晶のお店を営む私たちにとって、
シバ神は最も大切な神様です。

なので、店内の一番高いところにいらっしゃいます。

ご来店されたことのある方、店内でこちらのシバ神見た事ありますか?

ちなみに、シバ神の前にある黒い円柱のモノがリンガムです。

(・ω・)/(・ω・)/(・ω・)/(・ω・)/(・ω・)/(・ω・)/(・ω・)/



運命の出会いから、長いこと恋愛に至らぬまま

「師匠~師匠~」と、弟子として一緒に旅をしておりました。

大人の男女が異国のホテルで部屋を同室になって(節約の為シェアしてただけですが)

しかも、ツインベッドがなくてダブルベッドにもかかわらず、


なんもない~~~

なんもない~~~


そう、当時の旦那様は指1本触れず、寝相も美しく、まるで隣にワタクシなんぞ存在しないかのごとく

すやすやお眠りになるのですわ。

びっくりしたわ~(°д°;)

これまで何度か各国男性と部屋をシェアしてきましたが
(貧乏旅行のため)

その都度、

おいおいおいおいおいおいおいおいおい~~

こらこらこらこらこらこらこらこらこら~~

な、まあ男性なら仕方ないけど、私その気ないですしな件が多発。

折角いい友達でいられると思ったのに、やっぱなあ、夜はなあ、若い男女には長い訳です。

しかし、出刃包丁毒舌土佐犬なワタクシの一言で、

どなた様のリンガムも萎え萎え

いやだわ奥さん、見たわけじゃないわよ~

事無きを得、オイラの純潔(それほどのものではないが)は守られておりました。

みんな、いい男友達になった。ありがとう~~

参照

わかるまでカルマ(韓流編)



同じ部屋で言い寄って来なかった男性初めて

んで、ますます尊敬。信頼

更には勝手にホモ疑惑妄想
(なんせ元ニューヨーカーですからね)

失礼きわまりない弟子でございます。

そんなこんなで、呆れられたり、怒られたりしながらも

楽しくインドに滞在しておりました。


ところがある日、紳士的なプロポーズ

ホモ疑惑は晴れ(すみません)

目出たく、恋愛期突入~~~

やっほ~な薔薇色の日々


お付き合いはじめてまだ間もない頃、
一緒に南インドの聖地ゴカルナへ行きました。

そこは7年に一度、自然の地殻変動(地下水の変動)の影響で

地中から巨大なシバ神のご神体リンガム

んごごごごごごごごごと上がってくる事で
大変有名なシバテンプル(シバ神の寺院)があり、

近くのオームビーチと呼ばれる、海岸線が神聖文字オームの形に見える素晴らしいビーチへ行きました。

このビーチは、手つかずの自然のまま。

浜辺にはココナツの葉だけで作った小屋(どちらかといえばテント)に住み(ホテル等建築物ゼロ)

引き潮の時に現れる湧き水を汲んで、世捨て人の様な濃い~旅人達と

シンプル極まりない(野生そのもの)星空と波の音だけの日々を送っていました。

これまでの人生で一番美しい、
至高の時でした


丁度その年は、ご神体リンガムが地中から姿を表しているまたとない年で、

シバ神が大好きな私達は、二人でお参りに行きました。

古くて立派なシバテンプルはインド各地から沢山のヒンドゥ教徒達が参拝に。

寺院内は昼でも洞窟のように暗くて、小さなろうそくが灯り厳かな雰囲気。

身の引き締まる思いで、ここに来させて頂いた事、インドに滞在させて頂いてることに

感謝の祈りを捧げました。

どこに有名なご本尊、地中から上がってくるリンガムがあるのだろうか?と

きょろきょろしていたら、突然テンプルのバラモン僧の一人がびっくりした顔で私達を見るなり

何事か叫びながら近寄ってきました。

(怒られるのかと思いました)

「お前達はこっちへ来なさい!」と、ぐいぐい腕を引っ張られて

建物の奥のさらに薄暗いところへ連れて行かれました。

もう室内でなくなって、洞穴。

そここそが、ご神体のリンガムがお祀りされている神聖な場所でした。

リンガムはかなり大きくて、柵の中にあったけど、暗くてよく見えない。

地下みたいで、土というか岩の匂いとお香の香りが充満した、とても狭い場所でした。

いきなり連れて来られて動揺しまくりの私達に、バラモン僧は大慌てての様子で

「お前達はここで結婚しなけらばならない。これから急ぎ婚礼の儀を執り行う!」

へ?

いやちょっと、もしかしてこれって、後ですっごくお布施取られたりする、インドでよくあるパターンなのでは?

という疑念が湧いたものの、

バラモンの真剣さが怖い位で、二人して

ご神体の前に座らされて、結婚式が始まってしまいました。

バラモンは天上からぶら下がっている鐘をがんらがんら鳴らし

マントラを唱えはじめました。

女の私は顔を上げる事は許されず、ずっと正座でうつむいたまま。ほぼ土下座。

「夫となるお前、名を名乗れ。そしてお前の父親の名前も言いなさい」

旦那さんは言われるまま答えて、バラモンが二人の日本人の名前をご神体に向けて唱えている。

次は私の番で、同じように父の名前も。

ヒンドゥ語訛で、父親の名前をこんな場所で聞くことになるとは夢にも思ってなかったし、

ましてやいきなりの結婚式。

マントラと鐘の音がこだまする暗い洞窟の中で、

我が身に起こっている現実が摩訶不思議で気が遠くなりそうでした。

そして、私の意識は地球から離脱して漆黒の宇宙空間に浮かんでいました

「この二人はここに目出たく夫婦と成り~~」と、

聖水と花びらをかけられ、祝福を受けました(といっても私達3人だけだが)

もう、茫然自失ですよ。

旦那さんも同じ表情でした。

でもその顔には不満や不安の色は全くなく、

喜びと緊張が入り交じったなんとも言えないいい表情でした。

それが嬉しかった。

私も同じだったから。

結婚の儀は終了し、バラモンがお布施を要求してこられました。

ごもっともな事だし、こちらからお布施したいくらいでした。

ぼったくりのインチキではない証拠に、至極当然なお布施でした。

真っ暗なテンプルから外へ出ると、

南インドの太陽と青い空が眩しく、

ジャスミンの香りに包まれました。

宇宙から、生命溢れる地球に帰ってきたような気持ちでした。



つづく