復刻版:She’s Got Her Ticket
今でこそ
「行き当たりばっちり!」
とか
「行き当たりまったり!」
という、ありがたいお言葉を使わせていただいておりますが、
インド到着時のまだうら若き乙女の私は
「行き当たりばったり出たとこ勝負」と旅日記のタイトルに書いてたくらいアホで、
野に放たれた土佐犬の様なビギナーツーリストでした(わけわからん)
いや、土佐犬と言えば(話がそれますが)。
子供の頃、バレエなんぞやっておりまして(バレーボールではありません)、
その時習いにいってた教室がなんと!土佐犬オーナーで(うう!すごく高知県)
お教室のドアにたどり着くまでに、引退している元横綱の巨大土佐犬達(これがまた犬臭い)をまたいでいかないと
レッスンに出られないのですよ!
レオタードとトウシューズ片手に、土佐犬をまたぐ。。。。
慣れてくるとグランジュッテなんかで飛び越えましたわ。
:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
で、何がいいたいかというと、皆様のご期待に添える様な崇高で神秘的な旅ではございません。
怒濤の(っていうより大バカ)女一人貧乏旅行って感じかしら?
いやいや、これではあまりに私のイメージが
なので、
女一人旅で。
とにかく、日本の外へ出たかった。
異国の街をひとりで歩いてみたかった。
動機はそれ(若いからシンプル)
自分の足で、一人で、インドを歩きたい!
自分を試してみたい!
どれだけシンプルだったかというと。。。。
インド雑貨店でバイト中、突然美しい白人青年が来店。
取りあえず、あまりにも美形だったので(運命の恋かもだし
)知ってる限りの英語でどちらから来ましたか?と聞いてみた。
「マサチューセッツです。」
マサチューセッツというとあの有名な賢い大学の。。。。大学生ですか?
「そうです。」なんで高知になんか来てんねん!聞けば学生大会(すんません未知の領域で)みたいなんで来てるとか。
「インド好きですか?」と、流暢な日本語で聞かれた。
「ええ、とっても行きたいんです!」(英語でなくてよかったよ)
「インドには何しにいくのですか?」
「ええ!!ええっとおお(内心、相手はマサチューセッツなので少しは格好つけないとヤバいとアセる)
そう!ヨガ!ヨガをやりたいんです(とっさに出ただけ)」
すると、穏やかな顔つきと丁寧な日本語で
「何のヨガをされるのですか?ヨガにはラージャヨガとかなんとかかんとかとか(難しすぎて忘れ)いろいろあります。」
(は?もうわっけわかんない)
「ええっと、こんなのです」とヨガポーズっぽいことをしたら
「貴女が言ってるのはハタヨガですね。ハタヨガは瞑想の為の準備体操の様なものです。貴女はヨガとはなにか分かっていないようですね」
その後しばらくラージャヨガについて私向けに分かり易い説明を受け。。。。
が~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~ん。
バカにされてると言うレベルではなくて、もうそれ以前て感じ。
(運命の恋終了
)
マサチューセッツ君はさらにブッダの様な微笑みをたたえ
「貴女はこれを読まれた方が良い」と紙とペンをご所望。
すると、しゃべれるだけでなく完璧な日本語で(ひらがな漢字カタカナを使い分けて)
『あるヨギの自叙伝/パラマハンサ・ヨガナンダ』
とスラスラと書かれてしまった。
でええええええええええええええ(学力に驚愕)
「叙はこれでよかったかな?」
(知らねーよっ!)
「かあああああああっっ」と声にならない声を上げ、
我が身の無知とおバカぶりに穴があったらとっくに入ってます状態の私を置いて
「では、良い旅を!」
とマサチューセッツ君は去っていったのでした。
インド雑貨ひしめく店内に一人取り残された私は
世界最強に難しいと言われる日本語をいとも簡単に書いたメモ書きを手に、
喜びとも悲しみと言えない不思議な感覚にわなわなうち震えたのでした。。。
きっと、そのメモ書きが私へのインド行きのチケットだったんだ。
私は、井の中の蛙の自分の目撃者になったのでした。
ああ、やっぱり世界は広い!
やっぱり、絶対なにが何でも行こう!
バカだからこそ、自分を見てこよう!!
メモ書き握りしめて、本屋に走った(当時はアマゾンなんてないからね)
あるヨギの自叙伝/パラマハンサ・ヨガナンダ
¥4,410
Amazon.co.jp
ひええ!プレミアついてるよ~~~!びっくり。
ああ!またしてもヒマラヤがさらに遠ざかった。
歩み寄るどころか、ますます巻き戻し状態に!
辿り着けるのか。インド。。。
当時聞きまくってたトレイシーチャップマンの「She Got Her Ticket」なつかしいなあ~
あ、やっぱ上手に動画貼付けられてない。。。。
こちらは2011-11-08のブログです!
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