※キャッシュを削除すると更新される場合があります。

復刻版:わかるまでカルマ(ガンドルック村編)


見て下さい。このさわやかな景色。

わかり辛いかもですが、バックの青空に白き山(アンナプルナ)が写っております。

忘れはしない、ガンドルック村でお世話になったピースフル・ロッジの家族の皆さんとの記念の一枚。

真ん中のジーンズ姿、丸顔の乙女が20年前のワタクシでございます。


:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


。。。。絶対、ついて行けそうもない。。。。

と、朝目覚めて同行メンバーに、ここに残り待ってる旨を伝えると、
皆、どこかホッとした顔をして雪山目指して出発しましたひ~~ん

のどかさ、清らかさ極まれりの宿泊先「ピースフル・ロッジ」から臨む光景は、まるでアルプスの少女ハイジかサウンドオブミュージック、風の谷のナウシカそのもの。

清らかな風に吹かれ、小鳥のさえずりを聞き、澄み切った空気をのんびりと吸い込み、庭先のレストラン(写真左の軒下のテーブル)で
一人お茶をしてると、さみしさよりも、ふつふつと幸せがこみ上げてきて、


にっこにこ~~~~~~~

ああ、幸せだったら幸せだあ~~

ヤッホーーーーーー(何度もやまびこしてみた)

やっぱ、一人最高!しばらくこの村で自由なんだ!
連れてきてくれた皆ありがとう~~。
どうかご無事で~~なんてね、気分はだだ上がり

お昼頃になると急にお天気が
さすが山の天気。
みんな大丈夫かなぁ~。

行かなくてほんと良かった。。。(雨具もってなかったし)神よ
この選択に悔いなしです。

どしゃ降りになって、ますますやることも行くとこもなくなった私は
レストランの暗い部屋でランプの灯りの美しさに酔っておりました。

だって、電気は夜だけ(しかも裸電球)なんですもん。

常々、電線(電気はある程度必要です)のない世界に行きたいとまじで思ってたので、どこ見ても幸せ。

日本で普通に空を見上げると必ず邪魔をするあの黒い電線。
綺麗な写真を撮ろうとしても必ず入ってくるあの電線。
子供のときから、電線がなかったらもっと気持ち良くお空と繋がれるのにと思ってた。

いつか、怪獣みたいに大きくなったらクモの巣を取るようにめりめり~~ざざざああと
電線のお掃除したい。


雨の音とランプの灯り。。

ああ、今私がここに居るなんて
世界中であの4人以外、誰も知らない。。。

うふふふふふふふ

なんて酔いしれていると、これまた美しいネパール人青年が。。


しかも、英語がしゃべれる。

聞けばガンドルック村で生まれ育った彼は、グルン族で(山岳民族です)、
グルン族の男性はグルカ兵といって、イギリス軍の傭兵として
戦場で活躍する勇猛果敢な兵士なのだと。(全員じゃないよ)

「僕も、グルカ兵です。」


????????

傭兵。イギリス軍。

なになになに~~~~????

またしても未知の領域。。。。

え?こんな清らかな村の清らかな男性達(イケメン)がなんで傭兵なの?
それに、平和ボケ日本人のワタクシには傭兵なんて言葉すらが
非現実なのですが。。。

(よくぞ、あの英語力でこの会話ができたもんだった。)

世界情勢に通じている方々にとっては、グルカ兵=イギリス軍傭兵は
当たり前な話。
ネパールは貧しい国で(人は豊よ)、特に山岳民族は現金収入がないので、
高山で培われた並外れた身体能力と精神力の優秀さを買われ昔から傭兵を多く差し出しているのだそうだ。
お金もネパールの物価からいうとすごくいいのだそう。
グルカ兵を目指してがんばるネパール男子も少なくないと。。。

アルプスの少女ハイジから、いきなり世界のダークサイドへ。。。

知らないことが多すぎるよ。


こんなきれいな国の人が、お金の為に自分と関係ない国で戦って
人まで殺しちゃうの?
特にグルカ兵はゲリラ戦を得意とし、ククリと呼ばれる刀(本当はネパール伝統の農作業用カマみたいなもの)で、確実に敵を殺傷するのが特徴(その後本買って調べたもん)


世界って。。。

どうなっちゅうが?(土佐弁でどうなってるの?)

現代物質至上主義文明の頂点のようなバブル真っただ中の日本から飛び出してきた私は、秘境と呼ばれてもいいような、私達が失ってしまった美しき自然溢れるこの山奥で、世界がなんか変(戦争や環境破壊)な理由の深いくらい部分の一つを初めて知った様な気がしました。



グルカ兵の彼は言う。

「お金を貯めて、いつか村にゲストハウスを作ってのんびり暮らすんだ。それが夢だよ」
「このへんのゲストハウスのオーナーはほとんど元傭兵だよ。それでお金をいっぱい稼いで、建てるんだ。家族みんな幸せになる。貧乏は嫌だ。」

ふ~~~~~ん。
悲しくなっちゃった。

素朴な人と素朴な暮らしと自分が育ってきた偽りの豊かさ。。。
大自然の中で解放された喜びの後に耳にした傭兵の話は、
ハンマーで頭殴られた位ショックだった。


あまりに生きてる世界が違いすぎて。
同じ人間で、同じ時代を生きて、同じくらいの年なのに。。。

きれいな横顔に私の知り得ない悲しみが見える。

すごく大人と話してるようだった。


雨はしとしと降り続き、村は雲に包まれてなんにも見えなくなった。

私も、私自身のことや夢みたいなものが、なんにも見えなくなった。

私は何をしてきて、どうしてここに来て、どこに行こうとしてるのだろう?

私は一体なんなんだ?

自分の中のなにかのスイッチが入って、ぐるぐる回りだした。

山の天気のように、笑ったり泣いたりしながら。。。。